2018年に発売されたAppleの「iPhone XS」に搭載されているチップセットは「A12 Bionic」と呼ばれ、Huaweiの「Mate20 Pro」に搭載されているチップセットは「Kirin980」と呼ばれる。
どちらのチップセットも7nmプロセスを採用した数少ないチップセットの1つであり、現行最も優れたチップセットの1つだ。
現状7nmプロセスを採用しているチップセットはこの2つだけ(「Exunos9820」は8nmプロセス)だが、もう間もなくクアルコムがこの仲間に加わる予定だ。
クアルコムの新しい7nmプロセスを採用したチップセットは「Snapdragon8150」と呼ばれる可能性が高く、12月4日にハワイで開催されるクアルコムのイベントで公式に発表される可能性が高いと伝えられている。
クアルコムの現行チップセットは「Snapdragon845」と呼ばれていることから、次のチップセットは「Snapdragon855」になるものと思われたが、以前明らかになったリークによるとクアルコムは「8150」とナンバリングを4桁に移行する可能性が高いという。
【12/7追記】
結局の所、クアルコムの新しいチップセットの名称は「Snapdragon855」に。
さて、この「Snapdragon8150」に関する情報はこれまでに幾つか見ており、既にGeekbenchやAnTuTuのベンチマークスコアも明らかになっている。
勿論、これまでに明らかになっているベンチマークスコアがフェイクである可能性もあり、開発段階でのリークであることから実際に発表されるチップセットのパフォーマンスは異なる可能性もあるだろう。
現行最速のパフォーマンスを持つチップセットはAppleの「A12 Bionic」だが、先日見た「Snapdragon8150」のGeekbenchスコアは「A12 Bionic」よりもやや劣るものの、ほぼ変わらないという優れたパフォーマンスを持っていることが明らかになった。
クアルコムの「Snapdragon8150」のAI処理性能が凄まじい結果に
実際に処理性能を測る上でGeekbench等のベンチマークスコアは大変参考になるが、近年普及してきたコンポーネントの1つにNPUというものがある。
NPUは「ニューラル・プロセッシング・ユニット」の略で、AI処理性能を司る部分になる。
2018年に発売されたスマホを見てきた人ならお分かりだと思うが、近年のスマホは通常のパフォーマンスに加えて、このAI処理性能を大変重視・プッシュするようになっている。
このAI処理性能が優れていることで、カメラで何かを撮影したい時にAIが自動で被写体に合わせてカメラの設定を最適化してくれたり、バッテリー消費をユーザーのスマホの使い方に合わせて最適化してくれたりするのだ。
先日発表されたSamsungの「Exynos9820」もこのAI処理性能が優れていると話題になっていることもあり、クアルコムの「Snapdragon8150」もそのNPUの性能に期待がかかっている。
そして現在、「Snapdragon8150」を含む様々なチップセットのAI処理性能を表したベンチマークスコアが明らかにされている。
見方がわからないよ!という人は左から2番目のCPU名と一番右の「AI-Score」の数値を見よう。
そう。このベンチマークスコアによると「Snapdragon8150」のAI処理性能は、Huaweiの「Mate20」シリーズに搭載されている「Kirin980」よりも圧倒的に優れているようだ。
当たり前だが現行の「Snapdragon845」よりもAI処理性能が大変優れている。
このAI性能を表したベンチマークスコアのリストがフェイクである可能性も0ではないが、真であるとした場合、2019年に発売される「Snapdragon8150」搭載機はまた一段と性能が向上することが期待できそうだ。
また、カメラ性能やバッテリー消費の面でも更にユーザーライクになることが期待できる。
クアルコムの7nmプロセスを搭載した「Snapdragon8150」は12月4日にハワイで開催されるイベントで発表される可能性が高いと言われている。
続報に期待したい。