2018年はAppleの「iPhone XS」に搭載されている最新のチップセット「A12 Bionic」を始めとする7nmプロセスで製造されるチップセットが市場に出回り始めた年だ。
現時点で7nmプロセスのチップセットは「A12 Bionic」とHuaweiのAI処理に優れた「Kirin980」の2つだけだが、年内に発表される予定の7nmプロセスはもう1つある。
それは言うまでもなくクアルコムの「Snapdragon855」で、Samsungの8nmプロセスで製造される「Exynos9820」が発表されたことで注目を集めている。
既に「Snapdragon855」と思われるベンチマークがGeekbenchで流出しており、開発段階とは言え大凡のパフォーマンスは明らかにされていたが、現在新たに「Snapdragon855」と思われるチップセットのAnTuTuベンチマークスコアが明らかにされている。
今回発見されたチップセット、Huaweiの「Kirin980」よりも圧倒的に優れた性能を示しAppleの「A12 Bionic」にも迫る勢いとなっている。
そこで今回は「Snapdragon855」のAnTuTuスコアと「Snapdragon845」を比較し、Appleの「A12 Bionic」とも比較してみたい。
当然ながら今回見つかったAnTuTuベンチマークに使用されている「Snapdragon855」は執筆時点(11/16)で未発表であるため、この情報が間違っている可能性もあるだろう。
それをふまえた上で読み進めてもらいたい。
「Snapdragon855」と「Snapdragon845」のAnTuTuベンチマークスコアを比較
現在Weiboのユーザーより明らかにされている「Snapdragon855」のAnTuTuスコアは上記の通りで、総合スコアが362,292を記録していることがわかる。
日頃AnTuTuスコアを見ていなければこのスコアだけでは実際の性能がイメージしづらいと思うので、現在の多くのスマホに搭載されている「Snapdragon845」と比較してみたいと思う。
当然ながら搭載しているチップセットが同じでもデバイスによってスコアは大きく変わってくるため、今回は「Snapdragon845」搭載スマホでトップレベルに性能が優れている「OnePlus 6T」のスコアを見ていただきたい。
ご覧のように「OnePlus 6T」に搭載されている「Snapdragon845」のAnTuTu総合スコアは を記録している。
他の「Snapdragon845」の平均的なスコアは270,000~290,000辺りだ。
そのため「Snapdragon855」は「Snapdragon845」と比較すると約25%程性能が向上しているようだ。
「Snapdragon855」と「A12 Bionic」のAnTuTuスコアを比較
「Snapdragon855」のスコアが362,292を記録していることは既に出ていたが、次に「iPhone XS, XS Max」の「A12 Bionic」のAnTuTuスコアを比較してみたい。
「Snapdragon855」が362,292に対して、「iPhone XS」の「A12 Bionic」は372,106を記録しており、改めてAppleのチップセットのパフォーマンスの良さを感じる。
とは言え、クアルコムの「Snapdragon855」もかなりパフォーマンスが優れていることがわかる。また現時点で未発表ということもあり、実際に発表されるチップセットの性能とはやや異なる可能性もある。
現時点で「Snapdragon855」は未発表であり、クアルコムは12月にイベントを開催する予定でそこでこのチップセットを発表する可能性が高い。
そのため、今回見つかった「Snapdragon855」のAnTuTuスコアは偽物である可能性も十分にあるため、半信半疑で捉えてもらいたい。
公式発表後にAnTuTuスコアが明らかになった際には、更新したいと思う。
[via wccftech]