
TSMCは7nmプロセスの量産を開始したことが明らかになった。
7nmプロセスは主にNVIDIA、AMD、Apple、Qualcomm、Bitmainに提供され、TSMCは2018年下半期に7nmプロセスの製品を出荷する予定だ。
今回はその中でもNVIDIAとTSMCの関係についての話だ。
これまでにNVIDIAがリリースしてきたグラフィックボードについて少し振り返ってみたいと思う。
目次
NVIDIA Geforceと◯nmプロセスについて
NVIDIAはこれまでTSMCの各プロセスを使用して、ハイエンド及びメインストリームのグラフィックボードを製造、リリースしてきた。
2014年にNVIDIAはTSMCの28nmプロセスを使用したMaxwell GPUをリリースした。
GTX700シリーズはこれまでの600シリーズと比べてパフォーマンス効率とクロック速度が向上したグラボとして多くの層に愛され、2018年現在でもある程度のゲームには対応できる優れものだ。
その後同じくMaxwell GPUの第2世代としてGTX900シリーズをリリースした。
GTX970や980tiも大変優れた性能で、僕自身GTX970は今でも使っているほどだ。
しかしGTX970にはメモリの問題があり、一時期多くの場所で批判も起きていたことは記憶に新しい。
その後NVIDIAはプロセス数を28nmの半分となる14/16nmプロセスを使用したPascal GPUのGTX1000シリーズをリリースした。
このGTX1000シリーズはこれまでのNVIDIAのグラボの成長速度はなんだったの?というほど驚異的な進化を遂げた。
その圧倒的なパフォーマンスは新しいグラボがリリースされる噂が出ている2018年現在でも購入候補として十分な性能を発揮する。
そしてNVIDIAの最新のグラボにもTSMCの12nmプロセスを使用し、Volta GV100をリリースした。
12nm(FFN)プロセスのFFNとはFinFET NVIDIAの略で、これはNVIDIAとTSMCの長年のパートーナーシップによって開発された独占的なプロセスノードだ。
GTX1180に7nmプロセスが使用されればとんでもないグラボが完成することになる
そして現在TSMCは7nmプロセスの量産を開始しており、NVIDIAの次世代GPUにも搭載されることが期待されている。
タイミングだけ見ればNVIDIAが2018年にリリースするグラボGTX1180(GTX1100シリーズ)に7nmプロセスが搭載される可能性があるかもしれない。
GTX1180に市場が期待している7nmプロセスを搭載するか、Voltaと同じ12nmプロセスとなるかどうかは非常に興味深い。
12nmプロセスが搭載されることになれば、GTX1180と比較して爆発的なパフォーマンス向上は見込めないだろう。
単純にプロセス数の差が性能の差だと考えた場合の話だが、GTX1080は14nmプロセスだ。差は2だ。
しかし期待通りGTX1180に7nmプロセスが搭載されることになれば、14nmプロセスの半分となり、GTX980→GTX1080で見たような爆発的なパフォーマンス向上を見ることができるだろう。
Geforce GTX1180に7nmプロセスが使用される可能性は低いかも?
実際のところNVIDIAがどういう選択をするかは現段階ではわからないが、TSMCの7nmプロセスの量産はNVIDIAとは違う目的のために思える。
TSMCはNVIDIAやAMDなどのGPUメーカーと比較して、TSMCの戦略の最優先に来るのは常にAppleだ。
確かにBloombergが以前にiPhone用の7nmプロセスの量産を開始したと伝えている。
Computex2018で発表することが期待されていたNVIDIAの最新グラボGeforce GTX1180は残念ながら同イベントでは発表されなかった。
夏頃には何かしらの動きがあると言われているため、その段階でGTX1180に搭載するノードが明らかになるだろう。
NVIDIAはTwitterでAlan Turingの誕生日を祝っている。NVIDIAのGTX1180に搭載されるアーキテクチャもTuringと言われているが、これはなにかの暗示だろうか。
Happy Birthday to Alan Turing, the remarkable pioneer of #computerscience. https://t.co/0n4Zb5KkLm #onthisday pic.twitter.com/DJZyLah0GE
— NVIDIA (@nvidia) June 23, 2018
NVIDIAが2018年に発表する最新のグラボについてなにか情報が入り次第直ぐに知らせたいと思う。