4K解像度のディスプレイが普及してきており、テレビで4Kは当たり前。最近ではスマホが4K解像度に対応しているなんてことにも鳴ってきた。テレビに関しては4K放送が行われていないためそれ程重要度は高くないが、PCディスプレイとしては作業効率を向上させるアイテムとして現実的な選択肢となってきた。
4K解像度を持つディスプレイには様々なサイズがあるが、個人的に4K解像度をフルに活かすことができるサイズ感は32~40インチ程から。それ以下の4Kディスプレイではその恩恵を感じづらく、むしろ普段使うにはフォントが小さすぎるなどのデメリットも生じる。そういったデメリットを感じなくなるベストは恐らく40インチほど。
40インチ~のディスプレイは置くスペースについて校了する必要があるものの、PCでの作業効率を最大限引き出すことのできるサイズ感だと考えているため、今回は40インチ帯の4Kディスプレイにフォーカスを当てて購入する際のポイントやオススメできる製品を紹介していきたいと思う。
目次
そもそも4Kとは?
まず、4Kを説明する上で必須なFHD(1920×1080)について簡単に説明する。
FHDは現在多くの機器で採用されている規格でYouTubeの画質設定に例えるなら1080pである。FHDのアスペクト比も16:9だ。
4Kディスプレイではないテレビは殆どこのFHDで、FHDはフルHD(Full High Definition)の略だ。
PS4(Proを除く)やNintendo Switchなどの最大出力がこの1080pのFHDとなっている。
少し4Kディスプレイを選択肢に調べたことがある人なら見たことがあると思うが、4Kには大きく2つの解像度があるのだが、PCディスプレイとして使用する上では3840×2160を4Kとする。(ちなみにもう1つの規格は4096×2160)
ディスプレイの選び方
近年4Kディスプレイが色々なメーカーから発売されている。
4Kディスプレイは各メーカーごとに特色が違うため、性能や搭載している機能が様々だ。
4Kディスプレイを選ぶ上で何を基準に選べば良いのかわからない、と言った人のために選び方のポイントを説明してみたいと思う。
光沢(グレア)・非光沢(ノングレア)とは
同じスペックを持つディスプレイを用意すると見えるものは個体差を除いて全くおなじになるはずだが、この光沢・非光沢かによって見え方が大きく異る。
光沢(グレア)の特徴について
光沢は、画面にツヤがあり黒い画面を表示していると自分が映り込むパネルのことを言う。
後述するノングレアに比べて発色が良くてコントラストが高いため、綺麗に見える。
しかし、光沢は蛍光灯や外の光等の映り込みが大きいため、目の疲れがノングレアに比べて激しい。
また、スマホのように画面に触ると指紋がつきやすかったり汚れが目立ちやすかったりするのが光沢の特徴だ。
非光沢(ノングレア)について
非光沢は、グレアに比べて画面にツヤがなく、黒い画面を表示していても自分が映り込むことはない。
ノングレアは蛍光灯や外の光等の映り込みが小さいため、目が疲れづらい性質を持つ。
しかし、光沢に比べて発色やコントラストが劣るため、光沢のようにはきれいに見えないという声質を持つのが非光沢の特徴だ。
この光沢・非光沢が見え方に直結し好みがはっきりするため、ディスプレイを買う上で最初に見るポイントになると思われる。
解像度とは
解像度はPCディスプレイやスマホにも出てくる言葉で多くの人が目にしたことがあるものだと思う。
解像度は、画素の数を表し、4Kが指す画素数は3840×2160だ。
同じ画面サイズであれば、画素数の違いがより顕著になり、よりクッキリと鮮明に映像を表示することが出来る。
今回は4Kディスプレイを紹介するため解像度は全て3840×2160で統一してある。
リフレッシュレートとは
リフレッシュレートとは1秒間に何枚の画像を表示できるかを示している。
ゲームを良くする人なら見たことあるFPS値のようなものだ。
ゲームでのFPS値はあくまでゲーム内で1秒間に表示している枚数のものであるため、ディスプレイのリフレッシュレートが60Hz(1秒間に60枚)だと、ゲーム内でフレームレートが120FPS出ていても実際に見ている映像は60枚ということになる。
つまりゲームや映像を楽しむ用途で買うのであれば、リフレッシュレート値は高ければ高いほど良い、ということになる。
4K解像度でのリフレッシュレートは主に60Hzが主流となっている。
応答時間(速度)とは
応答時間は、ある色を表示してから次の色を表示して、元の色に戻るまでの時間のことだ。
そのため応答時間は短ければ短いほど良い、ということになる。
基本的に応答時間は「黒→白→黒」を表示するまでに要する時間が表記されている。(他の色を表示する場合の応答時間は同じではない)
最近のゲーミングディスプレイはこの応答時間が1ms(「黒→白→黒」GTG)と驚異的な早さを誇るものが発売されているが、一般的なディスプレイや今回の4Kディスプレイは5msか8ms程度が普通だ。
自信を持ってオススメする40インチ4Kディスプレイ
1. LG 43UD79T-B
LG 43UD79T-B
画面サイズ | 42.5インチ 非光沢 |
リフレッシュレート(4K出力時) | 60Hz |
応答時間 | 8ms |
出力ポート | HDMI2.0×2, HDMI1.4×2, DisplayPort×1, USB-C×1, RS232C×1, USB3.0×2 |
寸法 | 967 × 624 × 233mm |
LGの4Kディスプレイ「43UDS79T-B」には、非光沢のパネルを搭載しており目に優しいのが特徴。他にも様々な機能やスペックが搭載されている。
「43UDS79T-B」にはデフォルトで10W+10Wのステレオスピーカーを搭載しており、特別スピーカーを用意せずとも迫力のあるサウンドを楽しむことが出来る。
従来のディスプレイについているスピーカーというのはあくまでおまけ的な位置付けであったが、このディスプレイに搭載されているスピーカーは普通にゲーム等にも使用できるほど音が迫力ありしっかりしている。
勿論、別途スピーカーを用意できるのであればそちらを強くオススメする。良い音はなるがそういうことだ。
他にも、出力ポートが多くサポートされているというのも助かるポイント。
4Kディスプレイには画面分割機能があるのだが、LGの4Kディスプレイでは多彩な入出力端子を備えているため端子に困ることは先ずない。(経験談)
例えば、搭載するポートが少なければ、PCで使用するときとPS4で使用するときなど、ポートの抜きかえが必要になることがある。しかし、このディスプレイはHDMI2.0が2つ、DisplayPortが1つ搭載されているため、1年以上このディスプレイを使用しているが抜き差しを殆ど行った記憶がない。(PC側のポートによって抜き変えたことはある)
最近シェアが増えてきているUSB Type-Cも搭載されており、利便性に大変優れたディスプレイだと言える。
ちなみに僕が使用している4KディスプレイがこのLGの「43UD79T-B」だ。
2. Acer ET430Kwmiiqppx
Acer DM431Kbmiiipfx
画面サイズ | 43インチ 半光沢 |
リフレッシュレート(4K出力時) | 75Hz |
応答時間 | 5ms |
出力ポート | HDMI2.0×1, HDMI1.4×2, DisplayPort×1,Mini D-SUB×1 |
寸法 | 961.4 × 607 × 240mm |
Acerの4Kディスプレイ「DM431Kbmiiipfx」は、ハーフグレアで光沢と非光沢の中間に位置するものを採用している。
上述した通り、光沢と非光沢のどちらの良さも持ち合わせているため、発色が良いのが特徴。それでいて非光沢の映り込みしづらい(映り込みはする)というのが有り難いポイント。
また、HDRに対応していることでHDRコンテンツ視聴をする場合は、上記LGのディスプレイよりもこちらの方がより良いだろう。ここはどういう用途で4Kディスプレイを使用するか次第だ。
3. Philips BDM4350UC/11
Philips 436M6VBRAB/11
画面サイズ |
42.5インチ 非光沢 |
リフレッシュレート(4K出力時) | 60Hz |
応答時間 | 5ms |
出力ポート | HDMI2.0×2, DisplayPort×1, D-SUB×1, USB-C×1 |
寸法 | 976×661×264mm |
Philipsの4Kディスプレイ「436M6VBRAB/11」は非光沢パネルを採用しているが、HDR対応ということもあり発色の良さは全く問題ないだろう。
またこのディスプレイは「DCI-P3」カバー率97.6%を記録しており、より忠実に映像を映し出してくれる。
今回紹介する40インチ4Kディスプレイの中で最も安価なモデルだ。
4. I-O DATA EX-LD4K431DB
I-O DATA EX-LD4K432DB
画面サイズ | 43インチ 半光沢 |
リフレッシュレート(4K出力時) | 60Hz |
応答時間 | 5ms |
出力ポート | HDMI2.0×1,HDMI1.4×2, DisplayPort×1, D-SUB×1 |
寸法 | 970×606×247mm |
I-O DATAの4Kディスプレイは、広視野角ADSパネルを採用しており、見る位置や角度による色やコントラストの変化が少なくなっており、どこから見ても映像を鮮明に映し出してくれる特徴を持つ。
またフリッカーレス機能も搭載してあるため画面のチラつきを抑え長時間使用しても目への負担を軽減してくれる設計となっている。
まとめ
いかがだっただろうか。各メーカーの4Kディスプレイは性能こそ似ているが搭載するパネルやメーカー独自機能等が搭載されている。
僕はLGの4Kディスプレイを2017年9月より使用しているが、本当にこのサイズ感での作業に慣れてしまうと元の大きさには戻れない。物理的なサイズが大きいため配置場所を考えないといけない煩わしさはあるものの、作業効率の向上や迫力のある映像を楽しめることを考えるとちっぽけな悩み。
滅多にPCでの作業やディスプレイでの映像視聴を行わないのであればそれ程必要ではないかも知れないが、逆にそういった場面が多い人こそ40インチ帯の4Kディスプレイは使用してみて欲しい。多くの人が満足できるはずだ。
デュアルディスプレイや大型4Kディスプレイを試したことがない人は是非このタイミングで検討してみてはいかがだろうか。