この記事ではベンキューの独自機能「HDRi」機能を搭載した最新モニター「EW3280U」のレビューを行う。(僕の目線で)

「HDRi」機能って何?32インチで4K解像度は必要?このモニターがゲームや映画視聴に向いてるか等購入するか迷っている人はそのまま読み進めてもらいたい。

このレビューでは実際に使用してみて良い面・気になる面にフォーカスを当ててレビューする。

 

今回使用するEW3280Uはベンキュージャパンより提供していただきました。

「BenQ EW3280U」の特徴

4K HDRに対応する「EW3280U」はゲームのみならずあらゆる視聴体験で高い没入感を提供することを目的に多くの特徴的な機能が存在する。また、視聴体験は映像だけでなく音による効果も非常に重要。

このモニターはそのどちらもカバーするために映像美ではBenQの独自技術「HDRi」を搭載、音による効果を最大限高めるための高音質2.1ch「treVolo」スピーカーが採用されている。

 

加えて、「EW3270U」にも搭載されていた「アイケア」技術が引き続き採用されているため、長時間の使用でも目の負担を減らすための様々な機能を提供してくれる。目が慣れてしまい目へのケアを疎かに、そしてその状態が良くない状態だと認識しなくなってしまうが、やはり部屋の明るさとディスプレイの明るさを適切にしておくことはとても重要。ブライトネスインテリジェンス(B.I.+)は視聴環境に応じて最適な輝度に調整してくれる。必要ない人はオフにもできるため問題ない。

 

BenQ独自の「HDRi」技術がもたらす効果

この「EW3280U」にはBenQ独自技術となる「HDRi」機能が搭載されている。この機能は映像の質感を高め、映像が与える効果をより高めてくれる。これだけ聞くと「HDR」とあまり変わらない印象を受けるが、後ろに「i」がついている。これはインテリジェントの「i」。

後述するがこのモニターには「ブライトネスインテリジェンス(B.I.+)」という視聴環境に応じて最適な輝度を提供する機能が搭載されており、この機能と「HDR」機能を上手く組み合わせたものが「HDRi」機能というわけだ。

 

Display HDRi(通常モード)

Game HDRi(暗いシーンで敵を見つけやすくする)

Cinema HDRi(シーンに合わせて彩度を追加)

上記はベンキューの製品ページにて提供されている「HDRi」の各モードの比較画像。誰しも感じ方に差はあれど「色合い」による感じ方の違いがあるはずだ。

僕の感覚だが、臨場感を最も感じるのは「Cinema HDRi」ではないだろうか。明暗をハッキリさせ、影など暗くあるべき部分をしっかりと暗くすることで、鮮やかな色がより際立つ。シネマと名がつくだけあって映画的な臨場感を付与してくれる。

「HDRi」には3つのモードが用意されているため、用途によって上手く使い分けることで、普段のゲームや映画視聴がより臨場感・迫力のあるものになるかもしれない。

  • Display HDRi
  • Game HDRi
  • Cinema HDRi

 

また、HDRエミュレートに対応しており、非HDRコンテンツでも同様の視聴効果を得ることができる。HDRコンテンツは魅力的だが、正直非対応のものが多いため助かる機能。このHDRエミュレートは本当のHDRカーブとほぼ重複するように調整されているため、どの映像作品でもHDRコンテンツのように視聴することができる。

 

[実際の使用感から最適なモードを説明]

モニターでも高音質を実現する2.1ch「treVolo」スピーカー

映画・ゲーム、何でも良いが映像作品を楽しむために必要なのは映像だけではない。優れた映像は勿論、見て感じた臨場感を耳と肌で感じるための音響も欠かせない。ホームシアターシステムの構築にお金がやたらとかかるのはプロジェクターが高いからだけでなく、それに見合うスピーカーシステムも求められてくるからだ。

「EW3280U」はプロジェクターではなくモニター。残念なことに多くのモニター・ゲーミングモニターのスピーカーはほぼオマケ。そもそもスピーカー非搭載というものも多いだろう。

仮に付いていても控えめに言って良い音とは言い難い。理由はコストカットの面もあるが、モニターという形の都合上スペースや配置の制約が大きく中々良い音を実現できないからだ。

 

だが、この「EW3280U」はこの限られた環境で何とか良い音を実現するために「treVolo」オーディオシステムを採用している。

スピーカーから鳴る音も見るコンテンツによって変更することが可能で、「EW3280U」には5つのサウンドモードが用意されている。

  • シネマモード
  • ポップ・ライブ
  • トーク・ボーカル
  • ロック・パーティー
  • ゲームモード

低音から高音まで、少なくともこれまでのモニターとは異なる音を鳴らすことを実現している。実際に使ってみて感じた印象については後述する。

最適な輝度を提供するB.I.+やアイケア機能

ブライトネスインテリジェンスプラス、縮めて「B.I.+」機能。これはモニターを使用している周囲の明るさと色温度を検知して、ディスプレイの設定を自動で調整してくれる機能。

部屋の明るさとモニターの明るさが異なると何が起きるか。

 

やたらと目が疲れる。

 

この一言に尽きる。「B.I.+」機能はこれを最適な形で調整してくれるため目の負担を軽減してくれる。ゲームや映画などのようにモニターを注視する時間が長くなる場合に役立ってくれる機能だ。地味だがあるとなしでは違う。

 

アイケア機能というのはこれら眼精疲労を軽減・視聴体験の向上のために搭載されている機能郡の総称。「EW3280U」には以下のような機能が搭載されている。

  • ブライトネスインテリジェンスプラス(B.I.+)
  • ブルーライト軽減:目の疲れと不快感を効果的に軽減し視界を快適にする機能
  • フリッカーフリー:眼精疲労の原因となるフリッカー(目には見えない点滅)を除去する機能
  • 電子ペーパーモード:テキストの読みやすさを重視し、白黒の読書レイアウトをクリアにする機能 Kindle等の電子書籍向け
  • アイリマインダー:赤外線センサーでユーザーがモニターの前にいるかどうかを検知し、デスクに向かっている時間を追跡し休憩の提案を行う機能
  • カラーユニバーサルモード:赤と緑の2色を調整することで、色覚異常を持つ人でも色の違いを分かりやすく識別することができる機能

 

「BenQ EW3280U」の出力ポートは何がある?

「EW3280U」には合計で4つのポートが用意されている。「HDMI 2.0」が2つ、「DisplayPort 1.4」が1つ、そしてUSB-Cポートが1つ用意されている。このモニターは4K解像度でリフレシュレート60Hzを出力することができるため、「HDMI」ポートは「2.0」以上が必須。

複数ポートを備えたモニターでは1つは「HDMI2.0」だがもう1つは「HDMI1.4」という場合が良くあるため、用途によって繋ぎ変えのデメリットが目立ってくるが、この点「EW3280U」は様々な用途に対応できる設計だと言える。特にPCやPS4等、複数の機器を接続する場合に繋ぎ変えの煩雑さが無くなるのはありがたい。

「EW3280U」はスピーカーが大きな特徴の1つだが、3.5mmイヤホンジャックも用意されているため、イヤホン・ヘッドホンを使用してのゲームプレイや映画視聴も問題ない。

 

 

「EW3280U」のようなサイズ感以上のモニターは設置場所によっては設定変更時に画面裏に回り込むのがとても面倒になることがあるが、このモニターにはリモコンが同梱されているため、基本的な設定変更はこのリモコンを使用することで簡単に行うことができる。

勿論、モニター本体裏にコントローラーのスティックのようなボタン「OSDコントローラー」が用意されているため、リモコンを使用せずともすべての設定にアクセスすることができる。音量調節はリモコンから行うか本体中央部に備え付けられた調整ダイヤルで直感的に音の調整が可能。

 

EW3280Uの詳細なスペック
サイズ 32
アスペクト比 16:9
解像度 4K(3840×2160)
パネル IPS
応答速度‎‎ 5ms (GtG)
リフレシュレート 60Hz
視野角 178°/178°(CR>=10)
表示サイズ(mm) 708.5 x 398.5mm
画面ピッチ(mm) 0.184㎜/138ppi
輝度‎‎ 350 cd/㎡(HDR再生時は最大400cd/㎡)
コントラスト比‎‎ 1000 : 1
DCR (Dynamic Contrast Ratio)‎‎ 20M : 1
入出力端子‎ HDMI 2.0x2/Display Port 1.4/USB Type-C(60W給電)
HDCP HDCP2.2対応
消費電力 最大148W/標準33W(待機時<0.5W)
スピーカー 2.1ch(2Wx2+5Wサブウーファー)
外形寸法(WxHxD)‎ 726.9×523.1×204.1mm
本体重量(kg)‎ 8.1
総重量 (kg)‎ 10.9
VESAマウント‎ 100x100 mm‎
スウィベル(left/right)‎ ×
ティルト角度‎ 上下:-5 ~ 15

「BenQ EW3280U」の外観(デザイン)

「EW3280U」を箱から取り出しスタンド部を取り付けようと持ち上げたりすると、8.1kgという重量が意外と重たいことを感じる。この重さは、頻繁にモニターを使用する場所を変更する人にとっては少々ネックになるかもしれない。

多くの人がモニターを使用する部屋まで変えるというのは少なくとも頻繁には起きないと思われるため、モニター本体が重たいことは問題ないだろう。

また、モニターを使う上で重視したいのがスタンド部が貧弱ではないかという点。モニター本体が重たくてスタンドが貧弱・軽量すぎるとどうなるか?

 

遊んでいる時に少し動くだけでモニターが踊るように揺れてしまう。

 

これまで様々なモニターを試してきて安定せずによく揺れると感じる製品もあったため、「EW3280U」はどうだろうと思いつつ梱包を解き組み立てていたが、このスタンド上の写真を見てもらえればわかるがまずサイズが大きい。

そしてこのスタンドも金属で重たいとまでは言わないが十分に重量感を感じるもので安定度に関する不安はほぼ不要だと感じる。「EW3280U」は100×100のVESAマウントが備わっているため、スタンドは使わないよ!という人はモニターアームを使用することもできる。

「BenQ EW3280U」を実際に使ってみて

「HDRi」機能の個人的評価

この項に載せている画像はすべて一眼レフカメラで撮影し圧縮しただけの画像。他の項については現像処理を行っている。

オフ

Display HDRi

Game HDRi

Cinema HDRi

 

「EW3280U」を使う上でやはり試してみたかったのが「HDRi」機能。多くの場合ゲームか映画でこの機能を使うべきか迷うはずだ。

 

僕の好み順では「Cinema HDRi」≒「Display HDRi」> 「Game HDRi」>>>>>「オフ」だった。

 

上記4枚の画像を比較してもらえれば分かると思うが、この「Cinema HDRi」は最も明暗がハッキリ別れており、恐らく最も臨場感を感じることができるモードだと思う。しかしながら、暗い場所でのシーンではその表現がややキツく感じることもあった。場面によって必要以上に暗くなりすぎてしまうため、明暗がハッキリしすぎ疲れやすいと感じる事があるだろう。

「Cinema HDRi」と色味が似ている「Display HDRi」はその表現が「Cinema HDRi」と比較してややマイルドだと感じる。上記画像で言えば「Cinema HDRi」では日陰の部分がかなり暗く表現されているが「Display HDRi」では視認できる。

影の表現はFPSゲームのように索敵が非常に重要ゲームだとネックになる(暗くて敵を視認できない)のだろうが、ストーリーゲームや映画を彩らせるならこれは臨場感や世界観を楽しむ要素として良い方向に働いてくれるため個人的には暗いほうが好み。

 

オフ

Display HDRi

Game HDRi

Cinema HDRi

 

結局どれが好きなの?と聞かれると上でも書いたようにどの表現もそれぞれ良さがあり好きだが、効果が強いため場面によってモードを変えたくなる(向いていない)ことがある。と答える。

 

基本的にいつでも丁度良いと感じさせてくれるのが「Display HDRi」で、オフの状態を50だとすると、「Display HDRi」モードは常に75点以上を出せる優等生。僕の好みではもう少し暗いほうが臨場感は楽しめるよなあと感じる場面はあるが、常にやり過ぎないのはとても良い。

各モードについては見る映画や遊ぶゲームのシーンによってベストは異なる印象だが、「オフ」にすることはある?と問われると映像作品・ゲームではなさそうだ。ブラウジングや作業、そしてYouTube・アーティストのLive映像等で基本オフで良いかもしれない。

 

オフ

Display HDRi

Game HDRi

Cinema HDRi

オフ

Display HDRi

Game HDRi

Cinema HDRi

 

「EW3280U」の「treVolo」スピーカーの音質は?

「EW3280U」にはモニターの前面・下側と背面・上部にスピーカーが搭載されている。

先に結論を書くと、スマホや一般的なスピーカーよりは明らかに良い音、そして太い音を鳴らす。また、前部と背面にスピーカーがあるからか、サラウンドのような心地よい反響を感じる。

 

  • シネマモード
  • ポップ・ライブ
  • トーク・ボーカル
  • ロック・パーティー
  • ゲームモード

このモニターには上の5つのサウンドモードが用意されているが、実際に良く使ったのは「ポップ・ライブ」と「シネマモード」だった。「ポップ・ライブ」はその名の通り、音楽視聴時に適した設定になっているが、普段の動画も十分これで良い。

「シネマモード」は逆に臨場感重視なのか音楽などでは少々やかましく感じた。映画視聴時に使用したいモードだ。

「トーク・ボーカル」は音楽がグッと後ろに下がり、ボーカルの声が聞こえやすくなるが、全体的に音が薄くなっているように感じられた。

 

で、みんなが気になる「EW3280U」のスピーカー音質は本当に音質が良いと言えるのか?だが、僕の耳ベースであればこれは高音質だ。勿論、イヤホンやヘッドホン装着時のような体の芯に低音が響いてくる感じは楽しめないが、少なくともベース音でダイニングテーブルが振動していることは容易に確認できる。(テーブルが動くほどではなく、テーブルに手を当てて振動を感じることができるレベル)

中音域~高音域はこのスピーカーが低音を重視していることから、ややこもっている印象を受けるが、映画やゲーム使用時にはあまり気にならないのではないだろうか。音楽視聴ではジャンルによって気になるかもしれない。

隠れたグッドポイント、ケーブル隠し

「EW3280U」の映像・音声面だけでなく、このモニターを使用していて「お、これは良い」と感じる部分があったので、これについてもシェアしたい。

それが、モニターのスタンド。このスタンドの背面にはキャップが装着されているのだが、このキャップを外す事でぐちゃぐちゃになりがちなケーブルを格納することができる。

 

忘れてはならない4K解像度と/IPSパネル

これまで「EW3280U」の目立つ機能を中心にお伝えしてきたが、忘れてはならないのはそもそもこのモニターは美しい映像を当たり前に提供してくれるということ。

4K解像度とIPSパネル、必要であればHDR効果。この組み合わせは多くのユーザーの綺麗という認識を塗り替えてくれるはずだ。既にこの体験をしてきた人なら分かると思うが、「EW3280U」でも勿論この感動を味わえる。

「EW3280U」には「HDRi」や「treVolo」スピーカー等の新しい機能が備わっているが、モニターそもそもが素晴らしい事が忘れられては非常に勿体ない。

まとめ

「EW3280U」を暫く使ってみたが、モードの向き不向きはあれど根本的な弱点は思い当たらなかった。

 

4K解像度でIPSパネル。当たり前に美しく、その美しさを「HDRi」でより良いものへと昇華させる。

スピーカーはこれまでのモニターのスピーカー品質が良くないと断言して良いだけの差があり、音楽視聴もストレスなく可能。また、様々なところから音がなっているように感じられることから、臨場感を感じるにも十分。

毎日・日常的に使う上で重要なモニター本体と本体を支えるスタンド、何れもチープさがなく安定度も十分。本体が重たいことからスタンドの取り付けや頻繁に持ち運ぶ際にはやや手間。

 

昨今の情勢から家でモニターを必要とする人が明らかに増えている。もし、映画やゲームを楽しむなら。もし、より美しいモニターを検討している場合には良い候補の1つになると言える。

 

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