
次世代iPhoneからは指紋認証が完全に廃止される可能性。
現地時間12日、Apple Insiderは2018年のiPhoneシリーズでTouch ID(指紋認証)機能の採用をやめ、Face ID(顔認証)機能を搭載するとの予測を報じた。
このメモはKGIのアナリスト、Ming-Chi Kuo氏からの情報で、同氏は以前にもAppleはTouch IDを完全廃止し、Face IDが搭載されるだろうという主張をしている。
Appleのイヤホンジャック廃止は未来への先駆けとなるか
AppleはiPhone7リリース時にイヤホンジャックを廃止し、Lightning端子でのイヤホン接続を採用した。
この時ユーザは求めていない仕様変更を押し付けられたように見え、当時そこそこ話題になった。
しかし、Apple程の影響力を持つ企業がこの大きな一歩を踏み出したのは僕は大きいと見ている。
と言うのも、これから開発され世の中にリリースされるデバイスは年を追うごとにワイヤレス化していく流れは容易に想像できる。
デバイスのワイヤレス化を推し進めるためには、業界全体としてそういった流れを作らないことには始まらない。
その流れを作るための一手をAppleが打つことにより、関連会社は対応せざるを得なくなる状況になる。
イヤホンの例だと、利用者が大勢いるiPhoneでイヤホンジャックを廃止すると、スマホ向けに開発していた企業は必然的にワイヤレス化するかLightning端子を搭載するかの選択に迫られる。
当然、互換性がある方が良いためワイヤレス化を選ぶ流れになる。
「Face ID」採用による「Touch ID」廃止は好手となるか悪手となるか
話が少しずれてしまったが、このような視点で見ると「Touch ID」の採用をやめ、「Face ID」を推進していく流れは悪くないのかもしれない。
しかしながら、今回の件においては僕は否定的である。
それはユーザビリティ(使い勝手)の問題だ。
イヤホンの場合もユーザビリティは下がるのだろうが、これはあくまでiPhoneの音楽機能を利用する場合に限る話だ。
更に、イヤホンジャック製品を利用するための変換アダプターやワイヤレスイヤホンが販売されているため、それ程ユーザビリティへの影響は高くないと見ている。
しかし、「Face ID」の場合は、ロック解除やApple Pay等を利用する際に用いられる。
ロック解除はスマホを利用する際に毎回利用される為、ユーザビリティへの影響はかなり高いと見ている。
そもそもスマホのロックを解除する際に、センサーが顔を認識できる角度(まだ不透明な部分が多い)まで持ち上げている人がどれぐらいいるのだろうか。
ロック解除のたびに、しっかりとカメラを覗き込むような動作が必要なのであれば、結構面倒である。
この読み取る角度が僕の想像以上に広いのであればこの記事で述べる意見は180度変わるかもしれない。
気軽に利用することが重要であるスマホではこの角度や読み取り精度と言った問題は大きいのだ。
そういった疑問があるため、「Face ID」は、iPhoneではなく、mac等の画面(カメラ)と向かい合って使うことの多い製品のほうが活躍できるのではないかと現段階では思っている。
まとめ
iPhone Xより搭載される「Face ID」を利用してみてからでなければ、分からない部分が多いが、スマホを使うたびに利用する機能であるため、ユーザビリティは当然求められる。
「Touch ID」利用時と「Face ID」利用時のユーザビリティの乖離率は次世代iPhoneやiPadへ大きく影響を与えるであろう。
なんにせよ来るiPhone X発売が楽しみだ。