Huaweiのフラッグシップモデル「Mate20 Pro」には「Kirin980」という最新のチップセットが搭載されており、このチップセットは同社初の7nmプロセスで製造されたチップセットだ。
「Huawei P20 Pro」などに搭載されている「Kirin970」と比較してこの「Kirin980」は性能が大幅に向上しており、Huaweiの強みとも言えるAIの処理性能に優れている。
2018年に発表されている7nmプロセスで製造されたチップセットはAppleの「A12 Bionic」やクアルコムの「Snapdragon855」等いくつかあるが、「Kirin980」は当初Huaweiが言っていたほどパフォーマンスには優れていない。
確かに「Kirin970」と「Kirin980」で比較すればパフォーマンスは向上していると言えるのだが、同じ7nmプロセスの競合チップセットと比較すると性能差は顕著だ。
そのため、Huaweiが次に発表すると言われている新しいチップセット「Kirin990」に注目が集まっている。
「Kirin990」は「Kirin980」と比較して何が違う? - 2018年12月時点での情報
そもそも「Kirin990」は現行「Kirin980」と比較して大幅に性能が向上するのかと言われれば、恐らくそれは見込めない。
「Kirin980」は7nmプロセスで製造されているが次の「Kirin990」も同じ7nmプロセスで製造される可能性が高く、同じプロセスでの製造であることから”大幅”に性能が向上する可能性は低い。
では、「Kirin980」と「Kirin990」では何が違うのか。という話だが、これは現時点で不明な部分も多いが「Kirin990」は5G通信に対応するための「Balong5000」モデムを搭載する可能性が高い。
また、パフォーマンスは大幅な向上はこれまでの情報では見込めないものの10%の性能向上と消費電力が10%少なくなるのではと言われている。
「Kirin990」が既に開発中であるという情報が再び浮上
以前からHuaweiは既に「Kirin990」の開発に取り組んでいるという情報が明らかにされていたが、今回「Kirin990」に取り組んでいるという情報が再び明らかにされている。
「Kirin980」の改良版とも言える「Kirin990」の開発を既にHuaweiが取り掛かっているという情報は今回Linkedinのプロフィールから明らかになっている。
LinkedinのプロフィールによるとHuaweiのエンジニアは「Kirin990」というモバイルプロセッサ用の、エネルギー効率に優れたプリフェッチの開発に取り組んでいるようだ。
Huaweiは2019年下半期にこの「Kirin990」を発表するのではないかと言われているため、今年「Mate20 Pro」が「Kirin980」を搭載したように、「Mate30 Pro」(仮称)に「Kirin990」が搭載される可能性がある。
発表時期が2019年前半であれば、「Huawei P30 Pro」に搭載される可能性も出てくるが、これらを含め今後の情報を待って判断する必要があるだろう。
[source MySmartPrice]
[via wccftech]