Samsungがスマホ用1TB(eUFS2.1)内蔵ストレージの量産を開始

Samsungが来月20日に発表すると言われている「Galaxy S10」シリーズの6.44インチディスプレイを持つ「Galaxy S10+」に関するある噂を覚えているだろうか。

最近のスマホはメモリ容量やストレージ容量をユーザーの用途に合わせて、いくつかの選択肢から選ぶことができるようになっているが、以前より「Galaxy S10+」の選択肢の1つには12GBのメモリと1TBの内蔵ストレージを搭載するモデルがあると伝えられている。

Samsungは1TBの内蔵ストレージを「Galaxy S10+」に提供するという具体的な情報はこれまでなく、噂のレベルを出なかったが、Samsungが行った発表によって「Galaxy S10+」の選択肢の1つに1TBの内蔵ストレージが本当に用意される可能性が高まってきた。

Samsungは業界初の1TB内蔵ストレージ（eUFS2.1）の量産を開始したことを発表した。

スマホ用内蔵ストレージがついに1TB容量を実現

Samsungの1TB(eUFS2.1)チップは同社が最初に128GBのeUFSソリューションを発売してからわずか4年後に実現しており、スマホ業界で初めて1TBのストレージを実現している。この新しいストレージは、もはやPCと変わらない容量だ。

SamsungのMemory Sales＆Marketing担当EVP、Cheol Choiは、次のように述べている。

「1TB eUFSは、次世代のモバイルデバイスにより多くのノートパソコンのようなユーザーエクスペリエンスをもたらすために重要な役割を果たすことが期待されます。「さらにSamsungは、世界のモバイル市場の成長を加速させるために、今後の主力スマートフォンのタイムリーな発売をサポートするために、最も信頼性の高いサプライチェーンと十分な生産量を確保することを約束します。」

1TBのeUFS2.1チップは、サムスンの最先端の512GBと同じパッケージサイズ（11.5mm x 13.0mm）で、V-NANDフラッシュメモリの16層の積層と新たに開発された独自仕様を組み合わせることで、以前の512GBバージョンの容量を2倍にする。

ただ容量が大きくなっただけでなく、スピードも優れている。

1TBのeUFSは並外れたスピードを誇り、ユーザーは大幅に短い時間で大量のマルチメディアコンテンツを転送できるという。1TBのeUFSは1000MB/sのスピードで通常の2.5インチSATA（SSD）の約2倍の順次読み取り速度を特長としている。これは、5GBサイズのフルHDビデオを最大5秒でNVMe SSDにオフロードできることを意味している。このスピードは通常のmicroSDカードの10倍の速度だという。

更に、ランダム読み取り速度は512GBバージョンと比較して最大38％向上し、58,000IOPSになった。ランダム書き込みはmicroSDカード（100IOPS）より500倍速く、最大50,000IOPSになる。

最後にSamsungは世界のモバイル機器メーカーからの1TB eUFSに対する予想される強い需要に完全に対応するために、2019年前半に韓国の平澤工場で第5世代512Gb V-NANDの生産を拡大する予定のようだ。

以下、これまでのeUFSチップとの比較表。

[source Samsung]