Samsungは2月20日に新型スマホを発表することを明らかにしており、このイベントで発表されるスマホは「Galaxy S」シリーズの最新作「Galaxy S10」である可能性が高い。他にも「Galaxy Fold」と呼ばれる折りたたみスマホの発表も期待されているが、今回は「Galaxy S10」に関する話。
「Galaxy S10」シリーズにはこれまでの2モデル展開ではなく、3モデル展開になることが分かっており、通常モデルの「Galaxy S10」とより大きなディスプレイを持つ「Galaxy S10+」、そして新たにラインナップに追加されるより安価に購入できる「Galaxy S10 Lite」が存在する。「Galaxy S10」シリーズは全て「Infinity-O」ディスプレイが採用される可能性が高いほか、内部スペックも基本的に共通のものが使用される可能性が高い。「Galaxy S10」シリーズに搭載されるチップセットは地域ごとに異なるが、いつものようにクアルコム製のチップセット「Snapdragon855」と、Samsungのチップセット「Exynos9820」のどちらかが搭載される。既に「Galaxy S10 Lite」に「Snapdragon855」が搭載されているモデルのベンチマークがGeekbenchによって明らかにされていることからも、少なくともチップセットは全てのモデルで共通になるはずだ。
「Galaxy S10 Lite」のベンチマークスコアは「Snapdragon855」を搭載していたにも関わらず、ソフトウェアの最適化不足のせいなのか「Snapdragon845」よりもパフォーマンスが低いじゃないか!とツッコミを入れられるパフォーマンスであったため、「Galaxy S10」シリーズが発揮する本来のパフォーマンスを推測することは難しかった。発売時点ではこのあまりに低すぎるパフォーマンスは改善されると思われるが、現在「Galaxy S10+」に「Snapdragon855」を搭載しているモデルのベンチマークがGeekbenchのリストから発見されている。今回見つかったスコアは「Snapdragon855」が持つ性能にふさわしいパフォーマンスを実現できているようだ。
「Galaxy S10」シリーズのパフォーマンスは「iPhone XS」の「A12 Bionic」に迫る。
「Galaxy S10+」のベンチマークスコア(Geekbench)について - 「Snapdragon855」搭載モデル
「Galaxy S10」シリーズに付けられているモデル番号は「SM-G9◯◯」で、上記画像のように今回発見されたモデルは「SM-G975U」となっている。これは「Galaxy S10+」の事を指す。また、上記画像に「Snapdragon855」という文言は出てこないが、マザーボードが「msmnile」と書かれているがこれは「Snapdragon855」の事だ。
さて、上記画像から分かることをいくつか見ていきたいと思う。今回発見された「Galaxy S10+」には6GBのメモリが搭載されており、実行OSは「Android 9.0 Pie」だ。また、チップセットは上記の通り「Snapdragon855」。これまでの情報から「Galaxy S10+」には8GBのメモリが搭載されるモデルも存在すると言われている。実際のパフォーマンス部分はシングルコアスコアが3,413、マルチコアスコアが10,256だ。
「Galaxy S10+」はこれまでの情報から「Infinity-O」ディスプレイを採用し、サイズは6.44インチになると言われている。「Infinity-O」ディスプレイの採用によってこれまでよりもベゼルが削減されていることから筐体サイズはディスプレイサイズほど大きくないことが期待できる。また、「Galaxy S10+」は合計で5つのカメラを搭載すると言われており、フロント2つ、リア3つの構成になるようだ。一時期リアは4つという情報もあったが最近はあまり見ない。
これまでにいくつかの「Snapdragon855」搭載モデルのベンチマークスコアを見てきているが、やはりマルチコアスコアは10,000を超えるようになってきている。これまでGeekbenchのベンチマークで10,000超えはAppleの「iPhone XS」等、かなり限られていたため、7nmプロセスを採用している「Snapdragon855」のパフォーマンスはやはり「A12 Bionic」と同等のパフォーマンスを持っていることが確認できる。これはAndroidスマホユーザーにとっては朗報だ。これまでどれだけ抗ってもAppleのチップセットには太刀打ち出来なかった。その均衡が破られようとするほどにまで差を縮めている。特に「Snapdragon855」はゲーミングエクスペリエンスを向上するための専用機能が実装されていることもあり、ゲームは「iPhone」という認識が少しずつ変わってくる可能性もあるのかもしれない。