Samsungの「Infinity-O」ディスプレイを搭載した最初のスマホ「Galaxy A8s」が発表されている。
「Galaxy A8s」の最大の特徴は「Infinity-O」と呼ばれる次世代のディスプレイ技術を使用していることで、この技術はディスプレイにカメラ用の穴が空いており、その他の部分はほぼ全面がディスプレイになっている。
これまで多くのスマホにはAppleの「iPhone」を筆頭とするノッチが搭載されていたり、Samsungの「Galaxy S9」のようにカメラやセンサー部分に黒いベゼルが存在するというのが主流だったが、2019年からはこの「Infinity-O」の特徴を持ったスマホが増えると見られている。
実際の見え方については画像を見てもらえれば、すぐにイメージが分かると思うが、「Galaxy A8s」はディスプレイ左上にカメラが配置されている。
Samsungは2月のMWC2019で発表することが期待されている「Galaxy S10」にもこの「Infinity-O」ディスプレイを使用することが期待されているが、「Galaxy A8s」のものとは名称こそ同じだが、使用する技術は異なるのだ。
この点についても触れながら「Galaxy A8s」のスペックや特徴について見ていきたい。
目次
「Galaxy A8s」最大の特徴「Infinity-O」について
「Galaxy A8s」は6.4インチのディスプレイで、解像度はFHD+(2340×1080)と一般的だが、このディスプレイには「Infinity-O」と呼ばれる技術が使用されており、ディスプレイ左上にカメラ用の穴が存在する。(アスペクト比は19.5:9)
ディスプレイ上にカメラを配置し、その他可能な限りベゼルを狭くすることで、以前よりも更に全面ディスプレイに近づいている。
「Galaxy A8s」は「Infinity-O」を使用するスマホで、フラッグシップモデル「Galaxy S10」もこの技術を使用することが期待されている。
しかし、この2つのスマホには決定的に違う部分があり、「Galaxy A8s」はLCD、つまり液晶パネルが使用されている。
それに対して2月に発表が期待されている「Galaxy S10」はOLED(有機EL)パネルが使用される。
このパネルの違いこそが最も大きな違いであり、求められる技術が大きく異なるのだ。
ディスプレイにカメラの穴が存在するという特徴を持つスマホは、HuaweiやLG等の各OEMも発表することを明らかにしているが、そのどれもが使用するパネルは液晶パネルだと言われている。
難しい話は不明だが、OLEDに穴を空けつつも不具合なく動作させるというのはかなり難しいようで、OLEDパネルで「Infinity-O」技術を使用できるのは現時点でSamsungのみだと伝えられている。(HIAA技術)
真偽は不明だが、このことからディスプレイにカメラの穴が存在する「パンチホール」型のスマホは、2019年はミドルレンジモデルを中心に出てくるのではないかと予想している。
これは最近のフラッグシップモデルがOLEDパネルを使用する傾向にあるからだ。
「Galaxy A8s」のスペックについて
ディスプレイ | 6.4インチ LCDパネル |
解像度/アスペクト比 | FHD+(2340×1080)/19.5:9 |
チップセット | Snapdragon710 |
メモリ | 6GB/8GB |
ストレージ | 128GB(microSDカードによる拡張をサポート) |
フロントカメラ | 24MP |
リアカメラ | 24MP+10MP+5MP |
OS | Android 8.1 Oreo |
バッテリー | 執筆時点で容量不明 |
イヤホンジャック | 未対応 |
「Galaxy A8s」はミドルレンジモデルに位置づけられることが分かっており、搭載されるチップセットもクアルコムの「Snapdragon855」ではなく、ミドルレンジモデル向けの「Snapdragon710」が搭載される。
ただ、ミドルレンジモデルに位置づけられるこのモデルだが、搭載メモリは6GBか8GBのどちらかから選択するようで、メモリ容量はフラッグシップモデルと何ら変わりない。
ストレージは128GBと基本的に十分な容量。もちろんSamsungのスマホなのでmicroSDカードによる拡張をサポートしている。
「Galaxy A8s」には「Infinity-O」の特徴でディスプレイ左上にシングルカメラが搭載されており、このカメラのセンサーは24MP。
フロントカメラで撮影した写真や動画の品質が、「Infinity-O」を使用することで多少影響があるのか気になるところだが、現時点では不明。
「Galaxy A8s」のリアカメラはトリプルカメラで構成されており、基本的に「Galaxy A7」(2018)と同じものだと思われる。
メインカメラが24MP(F/1.7)、望遠レンズが光学式で2倍まで対応しておりセンサーは10MP、そして背景をぼかしたりする役割を担う深度センサーが5MP(F2.2)で搭載されている。
ディスプレイ内指紋認証の搭載が期待される2018年末~2019年だが、残念ながら「Galaxy A8s」には搭載されておらず、指紋認証センサーは背面に搭載されている。
搭載OSは「Android 8.1 Oreo」になるようで、バッテリー容量は現時点で不明。
イヤホンジャックも搭載されていない。
「Galaxy A8s」のカラーリングについて
「Galaxy A8s」は公式発表前より発売段階では3色展開になることが明らかにされており、グレー、ブルー、グリーンの3色展開でそれぞれグラデーションモデルになっている。
「Galaxy A8s」はいつ発売でグローバル展開はある?
Samsungは昨日「Galaxy A8s」を発表したが、これは中国市場向けに発表したものであり、現時点では中国国内でのみの取り扱いとなる。
中国では12月21日より発売が開始される予定のようだ。
「Infinity-O」という新しい技術を搭載しながら、ミドルレンジモデルに位置づけられる「Galaxy A8s」だが、現時点でグローバル展開についての情報は明らかになっていない。
以前の情報ではグローバル展開になるのであれば1月のCES2019で発表するだろうとのことなので、今後の情報で何か分かるはずだ。
また、執筆時点(12/11)では中国市場での販売価格も明らかにされていない。
「Galaxy A8s」と同じような特徴を持ったスマホは他にもあり、Huaweiは12月17日に「Huawei Nova4」を発表する予定で、「View20」は1月22日頃に発表される予定。
Huaweiは中国市場だけではなく、最初からグローバル展開になることが予想される。
[source Samsung.cn][via SamMobile , ithome]