
ゲームをプレイする中でオーディオ・音はとても重要な要素の1つだ。それはストーリーを楽しむRPGゲームやアクションゲームだけでなく、FPS等の索敵等が重要になってくるタイプのゲームでも同じだ。
特にFPSにおいてオーディオは勝敗に大きく左右される。最近話題のバトロワやFPS系e-Sportsの走りとも言える「CS:GO」のようなゲームでも言えること。
多くの地域で開催されているFPS系e-Sportsは最近日本でも話題となっており、盛り上がりを見せ始めている。
これらのゲームにおいてオーディオと言うと、ゲーミングヘッドホンが挙げられる。ゲーミングヘッドホンは通常のヘッドホンと異なり明らかに音の聞き分け能力が高い。
しかし、耳の形や蒸れ等からヘッドホンを好まない人も多いだろう。そういう人達はゲーミングイヤホンと呼ばれるゲームでの使用を重視して作られたイヤホンを使用する傾向にある。

ゲーミングイヤホンは性能的に見るとゲーミングヘッドホンの下位互換のような位置づけにされがちだが、それだけで済ませてしまうのはあまりにもったいない。
そこで今回は様々なゲームジャンルの中でも音を重要視されているFPS・バトロワでのプレイをベースに、ゲーミングイヤホンの紹介をしたいと思う。
今回はHyperXのゲーミングイヤホン、「HyperX Cloud Earbuds」を実際に使用してみて、ゲーム時の音質や定位、使いやすさなどがどれ程のものなのかレビューしたいと思う。
目次
ゲーミングイヤホンと市販のイヤホンの違い
まず、ゲーミングイヤホンと一般的なイヤホンの大きな違いは音一つ一つの捉えやすさ・聞き取りやすさが異なる。
この製品は市販のイヤホンより低音が聞きやすいようにチューニングされており、市販のイヤホンを使用するよりも「HyperX Cloud Earbuds」を使用したほうが、銃声や足音などは確実に聞き取りやすい。
普段の音楽視聴等でも音の違いは十分に感じ取ることができる。低音が強めに設定されているため迫力のある音楽を楽しみたいときには向いていると言えるのではないだろうか。勿論、音楽を聴くことを最優先されているものではないため、そこは認識した上での話。
「HyperX Cloud Earbuds」とは
このイヤホンはHyperX初となるマイク付きのゲーミングイヤホンだ。東京ゲームショウ2018(TGS2018)で発表され 同年9月24日に発売された製品である。
一応「Cloud Earbuds」は「Nintendo Swich」やスマホ等の携帯機器をより快適に遊ぶことができる、という製品だが、機能(スペック)や実際に使用してみてPCやPlayStation4でのゲーミングにも十分に使えると判断した。
HyperX Cloud Earbuds
ドライバー | ネオジム磁石、ダイナミック14mm径 |
周波数帯域 | 20Hz~20000Hz |
タイプ | インナーイヤー型 |
インピーダンス | 65Ω |
音圧レベル | 116dBSPL/mW (1kHz時) |
T.H.D. | 2%未満 |
重量 | 19g |
ケーブル | 4極(3.5mm)、1.2m |
マイク | 全指向性エレクトレットコンデンサー |
周波数応答 | 100Hz~6,300 Hz |
「HyperX Cloud Earbuds」を開封 - 同梱物は?
赤と白のシンプルな外箱で捨てるには惜しい箱だ。同梱物は、以下の通り。
- HyperX Cloud Earbudsイヤホン本体
- イヤーチップ3種(Small / Medium / Large)
- 持ち運び用のケース
- 取り扱い説明書(多国語で記載されている)
「HyperX Cloud Earbuds」の特徴について
「HyperX Cloud Earbuds」のデザインは、イヤホン部分にHyperXのロゴが入っており、HyperXらしい黒と赤で、非常に格好良くできている。
また、このイヤホンには耳介と呼ばれる耳のくぼみの部分にフックをひっかけて装着するタイプを採用しているため、装着時の安定感は非常に高い。
HyperXが特許取得済みのシリコン製イヤーチップには、開封時点ではMediumサイズのイヤーチップが装着されている。こういった特徴的なチップを採用しているものは付け替えが面倒なものもあるが、「HyperX Cloud Earbuds」のイヤーチップの付け替えはとても簡単だった。
開封時点で「Medium」が装着されているイヤーチップには「Small」・「Medium」・「Large」の3種類が同梱されており、自分に合ったサイズを選ぶことができる。
独特な形状のイヤーチップがあることにより遮音性が高く、外の車の音や人の声などの生活音が聞こえづらくなる。
左側のケーブルにはボタン付きのインラインマイクが配置されており通話が可能である。ケーブルは 1.2mと少し短めになっており、もう少し長さがあるとなお良い。
ボタンを1回押すことで、音楽・動画の再生と停止が行える。また、「iPhone」では長押しすることでSiriを起動することもでき、音楽を再生してる際、ボタンを2回押すことで次の曲にスキップすることができる。

「HyperX Cloud Earbuds」のイヤホンコードは平たい形状になっているのが特徴的。このコード形状のおかげで耐久性はとても高いと思われる。
また持ち運び可能なケースが同梱されているが、このケースは頑丈に作られている。ケースごと持ち運ぶ際、意図的に絡まるような収納をしなければ基本的にイヤホンコードが絡まる可能性は低く、そのままポケットに入れても絡まることはほとんどない。これはコード形状のおかげだ。
「HyperX Cloud Earbuds」を実際に使用してみて - FPSで使える?

「HyperX Cloud Earbuds」を使用して、最も注目したのは特徴的なイヤーチップ。この特徴的なイヤーチップによって装着感がとても良く、長時間ゲームをプレイしても耳にフィットしていて疲れを感じない。この点は重量のあるヘッドホンやアルミ筐体を採用するイヤホンより圧倒的に優れている。
今回「HyperX Cloud Earbuds」の実力を把握するために日本でも多くの大会が開催されているFPSゲーム「レインボーシックスシージ」と「PUBG」で使用してみた。
まず音質についてだが、上述したとおり非常にクリアで低音が聞こえやすい。低音がやや強めに設定されているものの低音域~高温域まで幅広く鳴っている。
また、敵の足音や銃声などの距離感を感じ取りやすく、音の左右はとても分かりやすいと感じる。ただしイヤホンなので7.1chのヘッドホンと比較すると物足りなさを感じてしまうのは事実。
そこで、「SoundBlaster」を使いイコライザー(足音をもっと大きく聞きたいのであればその音を大きくしたり小さくしたりできる設定)の設定を変えると、より足音・銃撃音などが聞こえやすくなった。
そのままの状態でも相手との距離感や左右の音は間違いなく聞き取りやすいが、イコライザーの設定を変更したほうが、より橋梁したい音をハッキリと聞こえるようにでき、よりいっそう楽しめるだろう。
ただし、上下の音の聞き分けはあまり得意ではないようだ。これもイコライザーの設定により十分使用できるレベルに改善できる。
「PUBG」はマップ特性上、基本的に外での戦闘が多いためイコライザーの設定を行い上下の音を聞き分けやすくしなくてもプレイには影響されないと思う。一方で、室内戦闘が多い「シージ」では設定を変更したほうが良いと感じた。
「HyperX Cloud Earbuds」のレビューまとめ
実際に「HyperX Cloud Earbuds」を使ってみたが、現時点で発売されている様々なゲーミングヘッドホンに引けを取ることなくプレイできる。ヘッドホンからこのイヤホンに変えても十分にゲームを楽しめるはずだ。
以下に使用した上で感じた良い点・悪い点をまとめた。
- 音がクリアで聞こえやすい
- 安価だが音の聞き分けも器用にこなせる
- ケーブルが 平たくケーブル同士が絡みにくい
- イヤーチップのサイズが3種類ある
- 上下の音の聞き分けは苦手
- ケーブルの長さが短い
- マイクが単一方向性ではないので生活音を拾いやすい
実際に使用すると、良い点がよく目立った。
今までゲーミングヘッドホンを使っていたが、 今回初めてゲーミングイヤホンを使ってみてとても万人向けだと感じた。性能と使いやすさの満足度は非常に高く、普段音楽を聴くのも全く問題ない。マイクも特に問題なくボイスチャットでも使用できると感じた。
- 様々な理由からヘッドホンよりイヤホンをゲームで使用したい人
- これまでゲーミングイヤホンを使用したことがなく、初めて購入しようと考えている人
- コスパに優れたイヤホンが欲しい人
- 携帯ゲームをより良い音で楽しみたい人
「HyperX Cloud Earbuds」は長時間着けていても疲労感を感じづらく、快適なゲーミングイヤホンを探している人に自信を持って進めることができるゲーミングイヤホンだ。
また、実際に現役の選手として活動している立場から見ても、大会等でも使用できると確信した。現役で活動している選手やこれからe-Sportsプレイヤーを目指そうと考えている人の中にもいるだろう。ヘッドホン長時間してると耳が痛いし蒸れるんだよなあ…。とか、中の人みたいに髪が潰れるからヘッドホンはなあ…。と考えている人。
「HyperX Cloud Earbuds」はそういった人達にも自信を持ってオススメできる。また、「HyperX Cloud Earbuds」には2年保証と無料テクニカルサポートが付属し、とてもコスパに優れている事も付け加えておきたい。