2020年に発売されるフラッグシップモデルに搭載されるであろうクアルコムのチップセット「Snapdragon865」はTSMCではなくSamsungによって製造される予定だという。

今までなかったかのような見出しにしてしまったが、Samsungの半導体部門「Samsung Foundry」はこれまで「Snapdragon820」や「Snapdragon835」、そしてAppleの「A7」チップセットの製造を行ってきている。しかし、「Snapdragon845」や「Snapdragon855」はTSMCによって製造されている。

そのため、2020年のスマホに搭載される「Snapdragon865」もTSMCによって製造されるかと思われたが、最新の情報によるとクアルコムはこのチップセットを製造するためにSamsungを選んだようだと伝えられている。製造依頼にあたって契約はまだ完了していないとのことだが、既に最終段階に入っているという。

昨年、クアルコムがこれまでSamsungに依頼してきた製造をTSMCに依頼した理由は、Samsungにとって「7nm FinFET」プロセスを製造するのが初めてで開発が間に合わなかったためだ。2019年においては既に開発が完了しており、クアルコムはSamsungの「7nm EUV」プロセスの方がTSMCの「7nm」プロセスよりも効率的で優れていると考えているようだ。

因みに、SamsungはTSMCを長年使用してきたNVIDIAのGPUチップも今後製造する予定だ。NVIDIAの新しいAmpereアーキテクチャは7nmプロセスを採用する初めてのGPUになる。現行「RTX20」シリーズの「Turing」アーキテクチャはTSMCのカスタム12nmプロセスで製造されている。

2019年6月時点で「Snapdragon865」のパフォーマンスはまだ未知数だ。「Snapdragon855」と同じ7nmプロセスを採用しているため、恐らくパフォーマンスの向上率は「Snapdragon845」→「Snapdragon855」よりも緩やかなのかな?という印象。

年末にかけてより具体的な内容が明らかにされると思われるため、もうしばらく今後時の情報を楽しみに待ちたいと思う。

 

[source DigiTimes, THEELEC] 
[via MySmartPrice]

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