IHS Markitからの最新のレポートによると、Samsungのディスプレイ部門「Samsung Display」は2019年第1四半期に世界のスマホディスプレイベンダーとしてトップの地位を維持していることが明らかにされている。
多くのフラッグシップモデルはより高品質な映像体験を提供するためにOLED(有機EL)パネルを選ぶようになっており、その大部分をSamsungが供給している。
Samsungのディスプレイ関連会社は2019年第1四半期中(3月末)までに約34億ドル(約3700億円)相当のスマホ用ディスプレイを出荷したと推定されている。これは期中のスマホ向けディスプレイ市場の40.2%に当たる規模だと言い、Samsung DisplayはOLEDパネル供給の80%を占めたという。
Samsungは8ヶ月連続で市場シェアの40%以上を維持することに成功しているが、2019年第1四半期の市場シェアは前年同期比で6.6ポイント減少している。
Samsung Displayのシェアが圧倒的でその他競合他社はシェア率にあまり差はないようだ。日本にジャパンディスプレイ(JDI)が12.3%の市場シェアで2位に位置し、中国のBOEが11.9%で第3位。
注目したいのはBOEのシェアは前年同期比でほぼ2倍まで成長している点だ。ディスプレイ技術についてはSamsungが何歩も先を進んでいると思われるが、近年のBOEの急激な成長には今後も注目したいところ。
中国系の企業と価格競争に陥った場合、恐らくSamsung側に勝ち目はない。そのため、そうならないために圧倒的な技術力を誇示し続ける必要があるだろう。Samsungの独走体制をBOEは崩すことができるのか。一方、Samsungは後発隊の追い上げから逃げ続けられるのか、今後の動向が楽しみだ。
[via SamMobile, DeviceSpecifications]