PCゲームやPS4等のコンシューマー機器。共通して必要な周辺機器の1つ「ディスプレイ」。
求められる性能は機器や用途によって様々だが、ゲームに使用するディスプレイであれば一般的に「ゲーミングディスプレイ」と呼ばれる。

ゲーミングディスプレイの性能を見る際に重要な指標として「リフレッシュレート」が上げられる。PCを使用するプロゲーマーが使用するゲーミングディスプレイの最高峰は2019年時点で「240Hz」リフレッシュレートをサポートするものや、プロゲーマーからプロほどではないが凝った環境でゲームをプレイしたい層は「144Hz」をサポートするものを選択することが1つの常識となっている。

一般的なディスプレイは通常「60Hz」のリフレッシュレートにまで対応している。また、PS4やXbox Oneは機器の性能として60Hzが限界になるため、これらをターゲットとした60Hzゲーミングディスプレイも存在する。

今回レビューするPixioの「PX7 Prime」はリフレッシュレート165Hzに対応するWQHD(2560x1440)の解像度を持つゲーミングディスプレイだ。ここ数年PCのスペックが向上し、フルHD以上の解像度でも快適にゲームをプレイする環境が整ってきた。

そのため、WQHDの解像度を持ちながら165Hzという高リフレッシュレートに対応する「PX7 Prime」やその他の競合製品は個人的にも非常に興味深い製品だった。しかしながら、WQHDや4K解像度で高リフレッシュレート対応のゲーミングディスプレイはまだまだ高価なのが現状。

だが、そこはやはりPixio。WQHD+165Hz+IPSパネルというモリモリスペックの「PX7 Prime」だが、性能から見ればかなり良心的な価格設定。紹介すべきポイントや実際に使ってみて実用的なのか?に注目しつつこのディスプレイを見ていきたいと思う。

「PX7 Prime」はジャンルの上でゲーミングディスプレイと位置づけられているものの、DCI-P3が95%、sRGB100%の広色域を実現しており、デザイン用途でも使用できるモンスターなのだ。

今回使用するPX7 PrimeはPixio Japanより提供していただきました。

Pixioのディスプレイはどうして他社より安いの?

Pixioのゲーミングディスプレイは今回使用する「PX242」だけではない。様々な種類のディスプレイが販売されているが、どれもライバル機と比較すると価格が明らかに安い。しかし、使用しているディスプレイのパネルはSamsung、LG、AUO等の名だたるメーカーのパネルを使用している。そのため、ユーザーの使用感に関連するパネル等をケチっているわけでは決してない。今回使用した「PX7 Prime」や以前レビューした「PX5 HAYABUSA」でも同様だ。

では何故Pixioのディスプレイは他社製と比べて安いのか。

多くの人が気にするのは「安かろう悪かろう」にならないのか?という点。Pixio Japanが公式に明らかにしている情報を基にお伝えしたいと思う。

まず、PixioはAmazonなどのオンライン通販での販売を主な販売元としている。通常であれば、ディスプレイはパ○コン工房やド○パラのような実店舗でも販売されているものだが、Pixioが伝えるところによると日本国内で実店舗にディスプレイを卸しているのは大阪の「ワンズPC」のみなんだとか。

Pixioのゲーミングディスプレイが他よりも安いのはなぜか。それは、ユーザーに可能な限り安価に製品を提供するために中間マージンを徹底して省いているからだ。もちろん、ドット欠け等の不良が確認できた場合には保証してもらえる。そのため、Pixioのディスプレイでは安いから性能が悪いという理屈は成り立たないと考えて良いだろう。

「Pixio PX7 Prime」の165Hzディスプレイって144Hzと比べて正直違うの?

「PX7 Prime」の165Hzリフレッシュレートというのはなかなか珍しい設定。多くのゲーミングディスプレイのような144Hzよりも若干優れたリフレッシュレートを提供する。

で、実際144Hzと165Hzは見た目で違うのか?と問われると、これは正直「分からない」というのが僕の答え。

「PX5 HAYABUSA」のレビューの際にも書いたが、そもそも144Hz→240Hzへの移行でも見た目の変化は小さいのだ。言われなければ気づかない人がいても不思議ではない。

それはつまり、144Hz→165Hzへの変化はより小さいということになる。現在144Hzのゲーミングディスプレイを使用しているのであれば、ほぼ同じと考えてもらって構わないだろう。

一応補足として現在60Hzリフレッシュレートのディスプレイを使用しているのであれば、140Hzでも165Hzでも見た目の違いは顕著で感動するレベルなのでご安心を。「PX7 Prime」はその上でWQHD(2560×1440)という高解像度を提供する。

「Pixio PX7 Prime」がサポートするポートやスペックについて

「PX7 Prime」には複数の出力ポートが用意されている。種類は2つ。「Display Port 1.4」が2つ、「HDMI 2.0」が1つ用意されている。どちらのポートでもWQHD解像度での出力は可能なものの、「HDMI 2.0」ではWQHDで144Hzまでしかサポートしていないため、165Hzという最大性能を引き出すのであればDisplayPortを選択したいところ。

PS4 ProやXbox One Xのようなコンシューマー機器であれば、「HDMI 2.0」ポートを使用してもディスプレイの性能を余すことなく発揮できるため、HDMIポートはこれらの危機に使用するとよいのではないだろうか。

また、他にもUSB端子が1つとオーディオ出力ポートが1つ用意されている。

画面設定の変更はディスプレイ右後ろに用意されているスティック状のボタンで変更することができる。設定画面の操作そのデザインから直感的に行えると感じた。

「PX7 Prime」の大きな特徴を上げると以下のようになる。

  • WQHD(2560×1400)解像度
  • 165Hzリフレッシュレート
  • (ゲーミングディスプレイでありながら)IPSパネルを採用
  • HDR10対応(映像作品もOK)
  • DCI-P3(95%)、sRGB(100%)の広色域

箇条書きにするとあっさりしているが、WQHDの高解像度で165Hzという高リフレッシュレートが共存していることがまず驚き。存在はするものの正直高くて手が出せない代物だと思っていた。

そして上記のような高性能ゲーミングディスプレイとしての性能を有していながらIPSパネルを採用しているという点。IPSパネルを採用するゲーミングディスプレイも存在こそするが、やはり非常に高価であるため、「PX7 Prime」の価格で実現という点で驚き。

そしてゲーミングディスプレイでありながらHDR10やデザイン用途としても十分(プロには不十分か)な広色域をカバー。これら全部を1つのディスプレイで実現しているという点が何より驚き。

これら全てを有している「PX7 Prime」はamazonで約50,000円で販売されている。

「Pixio PX7 Prime」の外観(デザイン)について

「PX7 Prime」のデザインは以前レビューした「PX5 HAYABUSA」と基本的に共通。「PX5 HAYABUSA」は24インチのディスプレイだったが、今回の「PX7 Prime」はより大きな27インチディスプレイだ。このサイズ設定もWQHDをサポートするなら必要な大きさだと個人的には捉えているため、上手いなと感じる。

24インチでWQHDはその解像感を楽しむには小さいと思うし、30インチ以上であればゲーミングディスプレイとしては大きすぎるほか、4K解像度を選択するほうが最適に思えてしまう。その中間である27インチでWQHDという設定は絶妙にマッチする。

また、多機能スタンドも健在。左右は勿論、高さ調節や角度調節も「PX7 Prime」のスタンドは備えている。このスタンドも「PX5 HAYABUSA」と共通になるため、以前同様若干ぐらつきやすいのはやはり注意点。

ベゼルレスデザインであることも共通で、非常にポイントが高い。ベゼルレスデザインであるだけで使用できる用途が増えると言っても過言ではない。「PX7 Prime」をデュアルディスプレイとして2枚用意するにはやや値が張るが、同サイズやベゼルレスデザインのもう1つのディスプレイを併せて使用すると理想的なデュアルディスプレイ環境を作れるのではないだろうか。

「Pixio PX7 Prime」を実際に使ってみて

「PX7 Prime」も使用し始めて1ヶ月近く経過しているが、このディスプレイも素晴らしかった。僕はPCをゲームだけでなく様々な用途で使用している。恐らく一般的な人よりもだ。ゲームもすればちょっとしたデザインも行う。文章を書くこともあれば、データとにらめっこすることもある。空いた時間にはすぐプライムビデオに手を伸ばす人間だ。

そんな多くの用途でPC及びディスプレイを使用している僕だが、「PX7 Prime」は本当に多くの場面で非常に活躍してくれている。ゲームをする場合は165HzリフレッシュレートとWQHD解像度がとても活躍する。

ここで疑問が湧く人もいるのではないだろうか。2560×1440で165Hzも出るのか、と。こればかりはパソコンによるとしか言えないが、ある程度ハイパフォーマンスなゲーミングPCであれば比較的可能だろう。

PUBGやApexのようなゲームでも常時165Hzとは言わずともWQHD解像度で90FPS以上を維持するのはさほど難しくない。とは言え、ゲーム配信を行いながらという条件を入れるのであればこれは難しくなるため、そういう場合はゲームの解像度を1920×1080のフルHDへと下げてあげよう。ディスプレイサイズが27インチであるため、フルHDにしても粗さは全く目立たない。

デザインや映画を見るときはIPSパネルの発色の良さや広色域であることがとても役に立つ。注意点として「PX7 Prime」には映像の色味を用途によって変化させることのできるプリセットが複数用意されている。FPS等のゲームであればFPSモード。みたいに。 

プリセットはディスプレイ裏に用意されている以下のようなコントローラーで簡単に変更することができる。

 

このプリセットがモードによって大幅に映し方を変えるため、デザイン等を行う場合はスタンダードモードで正しく色を見るようにしよう。イメージとしてFPSモードはNVIDIAのデジタルバイブランスを強めにかけたときのような色味だ。写真だとスタンダードとFPSは違いが分かりづらいかもしれないが、FPSモードのほうがよりギラツキが強い。

Standard

FPS

MOBA

勿論、プリセットだけでなく自分の好みの色味に細かく設定することも可能だ。

 

まとめ

WQHD解像度と165Hz、それでいてIPSパネルを採用するという贅沢ディスプレイ「PX7 Prime」。IPSパネルの美しさについては毎度のように申し上げているが、今回初めてWQHD+165Hzというゲーミングディスプレイを使用した。

結果としてこの組み合わせのゲーミングディスプレイにかなり満足している。自分が使用するPCのスペックがどの程度かによってこのディスプレイの魅力を100%引き出すことができるかどうかが決まるが、今回僕が使用した2台のPC(RTX2080/2070Super)ではとても快適にWQHD解像度と165Hzという高いリフレッシュレートの魅力を堪能することができた。

プレイするゲームや実際の環境はユーザーそれぞれで異なるため、必ずしも全てのゲーミングディスプレイで「PX7 Prime」の魅力を100%引き出せるとは申し上げられないが、一般的なゲーミングディスプレイと同等若しくはそれよりもやや良い性能のPCを持っているのであれば、WQHD解像度で出力しても165Hzというリフレッシュレートを大いに堪能することができるはずだ。(常時144Hz以上はゲームによる)

「PX7 Prime」は現在約5万円で販売されているが、Amazonのキャッシュレス払いで5%還元キャンペーンの対象に含まれているため、約47,000円で購入することができる。詳細は以下より確認していただきたい。

 

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