NVIDIAのCEO、Jensen Huang氏がメディアとの質疑応答を積極的に行っており、VentureBeatが質疑応答の内容を明らかにしている。その内容によると、NVIDIAはもう間もなく「Geforce GTX10シリーズ」は在庫切れになると語っているようだ。

NVIDIAによると既に「GTX1080Ti」「GTX1080」「GTX1070」は完売しており、殆どの「GTX10シリーズ」は完売していることを明らかにしている。また、今後数週間以内に「GTX1060」も完売する見込みのようだ。

NVIDIAの「GTX10シリーズ」はよりハイパフォーマンスの「RTX20」シリーズが発売されているのにもかかわらず今もなお売れ続けている優れた世代。しかし、暗号通貨のマイニングが爆発的に注目され、その後暗号通貨の下落と共にマイニングブームも落ち着いた。しかし、これが原因でNVIDIAやAMDは過剰在庫に悩まされることになってしまった。NVIDIAは特に「GTX10」シリーズの在庫を多く抱え、これらの過剰在庫を解消するために暫くの間新世代グラボを発表しなかったという。

その後、NVIDIAは頃合いを見てレイトレーシングが特徴的な「RTX20シリーズ」を発表したが、多くのユーザーはこのTuringアーキテクチャを採用するグラボに納得がいっておらず、新世代グラボが発売されているにもかかわらず、前世代のPascalアーキテクチャを採用する「GTX10」シリーズが好調に推移した。「RTX20」シリーズが思うように売れていないというのは勿論良いことではないが、これによってNVIDIAは「GTX10シリーズ」を中心に発生していた過剰在庫の問題を解消することに成功したようだ。

NVIDIAが「GTX10シリーズ」を完全に売り切れば、今後ユーザーは「RTX20シリーズ」から自分の用途に合うグラボを選択する必要がある。「RTX20シリーズ」はどれもパフォーマンスには優れているのだが如何せん高い。「RTX2080」や「RTX2080Ti」等のハイエンドグラボはパフォーマンスも優れているが価格もやや高すぎるというのが問題。そこでNVIDIAはいつものようにミドルレンジモデルに位置づけられる「RTX2060」等を発表した。350ドル(約42,000円)で発売されている「RTX2060」だがそのパフォーマンスはもはやミドルレンジモデルと呼べない程パフォーマンスに優れているようだ。

また、興味深いことにNVIDIAはTuringアーキテクチャを採用するが、「RTX20シリーズ」の特徴的な「リアルタイムレイトレーシング」機能を搭載しない「GTX1100」シリーズや「GTX1660Ti」等いくつかの新しいグラボの開発に取り組んでいるようだ。これらのグラボに関する情報は少ないため、今後の情報を待つ必要があるが、「RTX20」シリーズ以外の選択肢が近いうちに出てくるかもしれない。

[source VentureBeat] 
[via Tom's Hardware]

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