2スピーカーだけで臨場感あふれる3Dサウンドを体感できるという、まさに音響革命とも言えるスピーカー「KISSonix HDS4 3D Sound Speakers」(以下、「KISSonix HDS4」)がKickstarterに出品され話題となっている。

今や当たり前のようになってきた動画配信サービス。実はNetflixやAmazon Prime Videoなどが5.1chサラウンドに対応していることはあまり知られていない。知っていたとしても、5.1chサラウンドを自宅で実現するには複数のスピーカーと緻密なセッティングを必要とする為、一般家庭に普及しきれていなのが実状である。

しかし、このHDMI対応スピーカー「KISSonix HDS4」につなぐだけで、様々な映像作品のサウンドをリアルタイムで3Dサウンドに変換し、自宅でも映画館の中にいるような臨場感ある3Dサウンドを楽しむことが出来るというから驚きだ。

この革新的な3Dエンコード技術「KISSonix HDFX」というソフトウェアを生み出したのはKISSonix Inc.の伊藤カズユキ氏。作曲家・編曲家・アーティストとして活動する傍ら25年にわたる立体音響の研究を続け、音楽家として積み重ねた知見と脳科学を融合し開発したという。

にわかに信じがたい技術ではあるが、これまでにプロダクション I.G制作によるVR映像作品「攻殻機動隊 Virtual Reality Diver」や、MONDO GROSSO「Attune / Detune」、倖田來未「KODA KUMI LIVE TOUR 2017 -W FACE-」、岩井俊二監督作品「リップヴァンウィンクルの花嫁」などに採用されており、エンターテイメント業界からも既に高い評価を得ている。

そして、この3Dエンコード技術を自宅でも気軽に楽しみたいという多くの声が寄せられたため「KISSonix HDFX」を搭載したスピーカー「KISSonix HDS4」のプロトタイプを製作。先進的かつ独創性なプロダクトが集まる「Kickstarter」でキャンペーンを開始したところ、世界各国から問い合わせが殺到しているという。

映像技術が4K/8Kと日々進化をしている中、音響技術はdts以降、25年以上大きな変革をもたらしていない。そんな中、彗星の如く現れたこの3Dエンコード技術は、世界のサウンドエンジア、映画・音楽好きのリスナーに大きな衝撃をもって迎え入れられたのである。今後もさらなる進化と実用化に期待したい。

実際にこのスピーカーで聴いてみたいという人は、9月29日~30日に六本木で行われるJ-WAVE/筑波大学主催「イノベーションワールドフェスタ 2018」にてダンスユニット「POINT」とのライブコラボレーションとテクノロジーブースでの実演が決定しているので、是非足を運んでみてほしい。

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