最近4Kディスプレイを新調して色々な情報を手間なく見ることができるようになって満足しているのだが、最近当たり前に見るようになった4KとかWQHDのような用語をしっかり理解できているだろうか。

今まではテレビやPCディスプレイ程度の普及具合でそれほどこれらの用語を見る機会は多くはなかったのだが、最近スマホにもこういった用語が使われるようになってこれまで4KディスプレイやWQHDに触れてこなかった人たちには何がどう違うのか詳しくは知らないけど綺麗らしいから使っておこうと言う人もいるのではないだろうか。(僕も4Kの厳密な違いは最近知った)

 

多くの素晴らしい製品が登場したことによってこれらの用語を見ることが圧倒的に増えたこの時代で何が自分にとって最適解なのかを知っておくためにも今回は4KやWQHD、更に4KやWQHDを知る上で欠かせないHDやQHDについてまとめてみようと思う。

 

HDはあらゆる用語の基本

まず、HDとは高精細度ビデオ(High Definition)の略で解像度が1280×720となっている。若い人に分かりやすい例えで言うとYouTubeの画質設定720pだ。HDのアスペクト比は16:9。HDについてまとめようと思うと色々と深すぎて余計わかりづらくなるためこの記事では省略する。

 

HDは後述する用語によく出てくるため、基準として捉えていただけたらと思う。

 

FHD(フルHD)は現在最も目にしている

FHDは現在多くの機器で採用されている規格で、解像度は1920×1080となっている。これもYouTubeの画質設定に例えるなら1080pである。FHDのアスペクト比も16:9だ。

4kディスプレイではないテレビは恐らくこのFHDだと思われる。FHDはフルHDの略だ。PS4(Proを除く)やNintendo Switchなどの最大出力がこの1080pのFHDとなっている。

QHDは画面が大きければ大きいほど力を発揮する

フルHD辺りまでは理解できているけど、このQHD辺りから明確な違いが良くわからないと言う人が増えてくると思われる。僕も調べて理解するまで実際は知らなかった。

 

QHD以降に出てくる用語はHDが複数枚やFHDが複数枚分の解像度だと思ってもらえれば良い。

 

QHDは(Quad HD)の略で、Quad(クアッド)とは、4を表す単語でCPUのコア数を表す際にも使われている(クワッドコア)HD画質1280×720の解像度を縦・横共に2倍にしたものを指す。

 

QHDの解像度は2560×1440となる。アスペクト比はこちらも16:9

 

例えばフルHDを24インチの大きさで表現していたものが大きさはそのままで解像度が縦・横2倍になると当然今までよりも細かく(綺麗に)表示できる。

WQHDとQHDの関係性は?

WQHDも何かの進化系なのかと思いがちだが実はWQHDとQHDは同じものを指す。では、なぜWQHDなどという用語が生まれたのか。

 

それはアスペクト比16:9のワイド画面を強調するために呼ばれ始めたと言われている。WQHDの”W”はWidescreenであることからワイド画面であることをプッシュしたかった業界の宣伝文句のために生まれたであろう面倒な用語だ。

 

そのため、PCディスプレイやスマホの解像度の部分を見てもQHDと言う言葉はほとんど出てこず、WQHDと言う言葉を多く見かけることが多い。

 

今までスマホはフルHDが主流であったが最近はしばしばWQHD搭載!というフラッグシップモデルが増えてきた。

 

これはスマホの小型画面に今まで以上に精細な表示ができるようになったという技術的な進歩は大変好ましいことであるが、残念なことに多くのユーザーはパッと見ただけではスマホのような小型画面ではフルHDとWQHDの違いを見分けることが難しいということだ。

 

24インチの大きさで表示していたフルHDを5~6インチでフルHDを表現できる状態がそもそも大変綺麗な状態であるため、それ以上細かくなってもヒトの目のスペックが追いついていないようだ。

 

当然画面のサイズが大きくなればそれだけ判別は容易になるため、大きなスマホを視野に探している人は気にしてもいい部分かもしれない。しかし、解像度よりもパネルが変わるほうが綺麗に感じることができるので、優先的に見るべきはパネルではなかろうかと思う。

4Kが表す解像度は1つじゃない

さて、4KディスプレイはWQHDがHDが4枚分であるのに対して、フルHD(1920×1080)を4枚分という意味だ。少し4Kディスプレイを選択肢に調べたことがある人なら見たことがあると思うが、4Kには大きく2つの解像度がある。

 

一つは4096×2160だ。これはアメリカの大手映画製作外車が加盟する団体のDigital Cinema Intiatives(DCI)が定義した”4K”の解像度だ映画関連企業が定義した解像度なだけあって、これらの解像度は映画館などの映像作品でよく用いられることが多い。

 

また、DCIが定義した4Kはアスペクト比が1.90:1と一般的な16:9とは異なる。

 

DCIが定義した4Kは多くは業務用のビデオカメラや映画用カメラ、またプロジェクターメーカーで使われている。

これは、DCIの4Kの規格を受けて4096×2160のCMOSイメージセンサやDLPチップがソニーなどの企業に多く生産されたためだ。

 

もう一つの解像度は3840×2160がある。これはDCIではなく国際電気通信連合(ITU)が4Kとして定義したもので、4Kとして目にするものの多くは恐らくこちらの解像度が用いられている。

 

YouTubeに4K映像が表示できるようになったが、その4Kが表すのはITUが定義した3840×2160が使われている。ITUが定義した4Kのアスペクト比は16:9であり、フルHDと同じだ。(つまり適応が楽)

4Kが良くわからないものとなってしまったのには色々な定義が存在してそれぞれが活用されているからだ。

 

YouTubeなどの動画で例を挙げてみる。画面が16:9で、映像のアスペクト比が4:3(フルHD前に主流だったアスペクト比)だと画面全体に映像を表示することが出来ない。DCIが定義した4K(1.90:1)で映像を作ると、多くのデバイス(スマホやPCディスプレイ)のアスペクト比(16:9)と異なるため、画面いっぱいに映像を表示させることが出来ないために、DCIの4Kは一般的にはなっていない。(他にも理由があるのだろうが基本的にこうだと思ってもらって間違いない)

 

2Kという解像度も時々見ることがあるがこれも定義が複数あるため現在では2000ピクセル以上ある解像度のことを2Kと呼ぶことが多い。

最近見かける5Kとは?

AppleのiMacが5K解像度のディスプレイを提供していることもあり、最近は少しずつAppleのiMac以外の5Kディスプレイを見かけることが出てきた。

フルHDや4Kと比べると見かける回数は明らかに少ないが、個人的にも気になったので簡単に解説しておく。

5Kと呼ばれるディスプレイが持つ解像度は5120×2880だ。

この解像度は単純に4K解像度(3840×2160)にHD解像度(1280×720)が1つプラスされているから5Kとなる。

5K解像度を持つディスプレイはAppleのiMacの他にはLGの27インチUltrafine 5Kディスプレイや、iiyamaのXB2779QQS-S1等がある。

Amazonで簡単に調べてみた感じも、この3つ以外にあまり見当たらないことから、他の解像度に比べてマイナーだ。

ゲーム用途においても、5K解像度で出力することのできるゲームは殆ど無いだろう。

つまり、5K解像度を必要とするユーザーは一般ユーザーではなく、デザイナーなどの特別な作業を要するユーザーということになることから、高解像度のディスプレイを購入しようとする際は、4K解像度を選択するほうがゲームという場面においても不自由なく楽しめるのではないだろうか。(4K解像度で快適にプレイするためのグラボは必要)

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